2019.10.5 -original wedding-

 

2年前にご入籍をされ、いつかは結婚式をしたいね、というお話をされていたようで、ご両家の実家が同じ町内で地元に対する想いがあり、式場で結婚式をするイメージがどうしても持てなかった、とおふたりは言います。
結婚式の5ヶ月前、アンスールのことをゼクシィでご覧になられ、お問い合わせをくださりました。
12月に出産予定の為、その前に結婚式を行いたい、新郎さんが所属している鹿踊りの披露を入れたい、など、そこから地元や郷土芸能のことなど沢山お話を伺い、ご準備期間は約4ヶ月間でした。

 

「地元で自分らしく伝統と食文化へのこだわり」

 

最初にお会いした時に、おふたりの結婚式のスタートは、花嫁のご自宅でお支度をして、その後ご移動し、嫁ぎ先にて結婚式をするご提案をさせていただきました。
のどかな田園風景、敷地が広いご両家の実家を舞台にするのが自分たちらしい、という枠にぴったりハマった感じでした。
茶の間から聞こえるテレビの音、親族の笑い声、窓の外では愛犬の散歩をしている様子、お父さんは花嫁の様子が気になり、何度もお支度しているお部屋を見に来たり。
ご家族の様子がその場で分かる、そんなご自宅でのお支度はなんだか緊張のかたまりでスタートというよりリラックスの中、いつもの自分たちらしい状況ではじまります。

 

リンゴ農家でもある花嫁の自宅で、もうすぐ旬な時。
お支度が整いましたら、ご近所の方々がお祝いに駆けつけ、お酒やお菓子の振る舞いを受け、笑顔に見送られ、口内傘を差してご親族と共に、新郎さんのご実家へ。
この光景、今の時代、なかなか目にする機会も減り、結婚式の原点というものを考えさせられました。

 

嫁ぎ先では地元の伊勢神社より祭壇を設けていただき、神前式。
行山流口内鹿踊りの披露は太鼓の音からダイナミックでした。
ご両家の実家で異なる品種のお米を生産し、両家が一つになるという意味でブレンドした新米でおにぎりを披露し、米作りのスライドショーは地元の食材への愛情が伝わりました。

 

妊娠8ヶ月とは思えないくらい体調が安定していて、お着物で一日過ごされた新婦さん。
成人式でお召しになられた思い出のあるお振袖と赤い打掛は新婦さんのもの。
お着物が昔からお好きなようで、結婚式では和装で行う、というイメージをお持ちでした。
おひらき後は妊婦だったことすっかり忘れてた!と笑顔でおっしゃっておりましたね。
そのくらい体調が良かったのは、お腹の赤ちゃんもママ思いで、お利口さんにしていたのだと思います。
私が信頼している着付けの先生は、花嫁様が苦しくなりませんように、いつも上手に着付けをしてくれるので、妊婦さんにもご安心いただけます。

takeshiさん、harukaさん、見つけていただきありがとうございました。
新米食べる度、思い出が蘇ります。

 

photo : yui sugawara

hair make : hiroko mogami

costume : bridal salon shichifukujin / 色打掛・振袖 新婦私物

place : 新婦自宅 / 新郎自宅 / 幸楼